12月 29

今日は、クリスマスのイベントの嵐のような一週間が終わりやっと一息ついたところです。午前中は、久しぶりにイベントの予定が無かったので、お洗濯をしたり、お掃除をしたりして、ゆっくりしました。

昼食(うどん)の後、オスカーとお散歩に1時間ちょっと行きました。オスカー君は、お友達のグレイハウンドの雑種です。私、犬とか猫とか大好きなんだけど、今住んでいるフラットは、ペット禁止なので、時々お友達のオスカー君を借りて、お散歩させてもらっています。ビビちゃん(我が家のアイドル犬)に比べると、オスカー君はすっごく大きくて、性格も全然違うタイプの犬。正反対かなぁ。ビビちゃんは、天真爛漫で、全然、じっとしていられないけど、オスカー君は、のんびりで穏やかおっとりタイプ。だから、ビビちゃんの変わりには全然ならんだけど、オスカー君も、オスカー君で、可愛いので、彼とのお散歩大好きです。あ〜、ビビちゃんに会いたいよ〜。

面白いのが、このオスカー君、犬友達が一杯いて、散歩をしていると彼のお友達に沢山会って、楽しいです。喜んでオスカーに寄ってくる、自分の犬に「オスカーじゃないわよ。ダメよ。」って言うので「いえ、オスカーです。」って説明しないといけない事が、何度もありまます。また、お散歩に行きたいなぁ。今度はカメラを持ってオスカーの写真を撮ろう!

夕方は、○ニカのお姉さんの○ロシーの息子さん夫婦がロンドンから来ていたので、一緒に出かけたので、ず〜っと、勉強していないぞ〜。明日は勉強しよう。

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12月 26

今日は、イギリスでは、ボクシング・デイという祝日です。このボクシング・デイといっても、なにもボクシングをするわけではない。ボクシングとは、贈り物を箱に入れて贈る(Boxing)から来ています。どうして、ボクシングディと言うかというと、昔、上流階級の主人が、召使い達に感謝の気持ちを込めて箱詰めのプレゼントをクリスマスの翌日に渡したことから、ボクシング・ディと言われるようになったらしいです。

もうイベント漬けの毎日が一週間も続いているので、全てのイベントを日記に書くことは、たぶん読む人にとっては、あまり面白くないと思うので、書くことを諦めましたが、今日の様子は、かいつまんで書こうと思います。午前は、家でゆっくりして、午後ボクシングディのパーティに行って、夕方は○ニカの家でテレビを見ながら、○ニカの肩をもんであげたりして、リラックスしました。一杯人に会ったので、名前が、覚えきれないよ〜。

今日のパーティは、映画「ブリジットジョーンズの日記」の冒頭に出てくるような雰囲気のパーティでした。近所と知り合いの人が集まる、ランチパーティ。ただ違ったのは、Colin Firthの様な素敵な人は居ないのである。。。で、変わりに居たのは、いやらし〜い感じのマ○ュー君。現実は、映画のようには行かないのである。このマ○ュー君、パーティの主催者の友達の息子さんで、ロンドンでコンピューターエンジニアをしているらしい。歳は、35-6歳って感じ。私は、主催者に紹介されて、ごく普通に話し始めた。ところが、このマ○ュー、まず第一声が「君、綺麗な髪しているね。」だった。私はかなり驚いたんだけど、一応冷静を装って「ありがとう」と言った。(注:イギリス人は男性も女性も、概して、黒くて長い日本人のストレートの髪が好きらしく、髪を誉められることは多い。)そして、飲み物と食べ物を取りに行こうとしたら、マ○ュー君私についてきて、色々言ってくる。そして食べ物を取っていたら「君、セクシーな口をしているね。」って。私は、あまりの驚きに、取りかけていたキィッシュを落としてしまった。

美人でいつもお世辞になれている人なら「ありがとう」って聞き流せるのかも知れないけれど、男性からお世辞などあまり言われたことが無い私は、驚いてしまい、不覚にも動揺を隠しきれず、キィッシュを落としてしまった。それにしても「セクシーな口」ってどんな口だ???などと思いながら、こういうお世辞に慣れない私には、喜ぶと言うよりも警戒心が先立った。初対面で、しかも会って数分で、こんな事を言うなんて、絶〜対、口先の旨いwomanizerか、飢えていてdesperateな男に違いないと思いながら、とにかく、もう一度、冷静を装って顔をチラッと見た。そしたら、ねっとり視線で、もの凄くいやらしい目つきで、私をなめ回すようね見ているではないか〜〜〜〜!あ〜〜〜〜〜〜。そんな風に見ないでよ〜。あ〜あ、どうして私ってこういう人からしか好かれないのよ〜〜〜〜。

そして、そのいやらしい目つきから後者だと判断した私は、避ける事を決心。ところが、このマ○ュー君しつこいのである。「男性という生き物」は、逃げると追いたくなるであろうか?逃げたり、冷たくすると必ず、追いかけてくる。全く、私には男性の心理はよく分からない。不思議な生き物だ。

ある時は、マ○ュー、私をmistletoeの下に誘い出そうとした。それに気が付いて、キスされることからは、危機一髪で、逃れた。ほっ。もし、あの時、気が付かなかったら、キスされていたよ。危ない、危ない。mistletoeとは、日本語では、ヤドリギで、mistletoeを装飾したリースの下に立つ未婚の女性に、誰でもキスを申し出ることができて、申し出を受けた女性はその申し出を拒絶できないのね。でもマ○ュー君、気づかれないように私をmistletoeの下に誘い込もうとするそのやり方とか、私を触ろうとする手が、いやらしいのよ〜。パーティ用のドレスを着ていたので、半袖でむき出しだった、腕を捕まれたときは「あ〜〜、触らないでよ〜〜〜〜〜〜〜。」って、心の中で叫んでしまった。私は、パーティの間中、このマ○ューから逃れることを第一の目標とした。途中で私の意志を察した○ニカが何度か助けに来てくれて、助かった。ありがとう〜、○ニカ!

マ○ューは別として、一番印象に残ったのは、ロスさんという御歳75歳のお祖父ちゃんでした。やっぱり私はお祖父ちゃんと気が合うのである。ロスさん、演劇好きで、有名な作品を殆ど見ているの。話をしていて、OlivierやVivian Leigh、John Gielgud等々そうそうたる役者の名前が次から次へと出てきて、私は、聞き入ってしまった。特にVivian Leighフアンの私は、OlivierとVivianのタイタス・アンドロニカスについて色々質問してしまった。でも、ロスさん、2年前に一卵性双子の弟さんが亡くなって以来、一緒に行く相手が居なくなって、最近はあまり演劇に行って居ないというので、今度一緒に演劇を見に行きましょうと、デートの約束までしてしまった。

もう一人印象に残った人は、○ザベラさん。BBCのテレビプロデューサーで、面白い人で、気が合って、色々話しました。お正月明けに、ランチをしましょうってことになり、○ザベラさんのお宅にお邪魔することになりました。

written by 教師@イギリスの田舎

12月 25

今日は、クリスマス。まず、起きて、プレゼントを開け、シャワーを浴びて、アレンとマーガレットの家に行きました。クリスマスディナーをして、アレンとマーガレットと一緒に、2軒のお宅にお邪魔しました。私が、今日、誰に会ったというのを羅列してもたぶん、面白くないと思うので、イギリスの伝統的なクリスマスについてちょっと書きます。

イギリス人にとってのクリスマスは、日本で言えばお正月のように、家族水入らずで、お祝いする家族の行事。私のように一人で居る人は、寂しいだろうと同情されて、みんなが招いてくれます。

クリスマスは、12月初旬からみんなが楽しみにしています。イギリスの子供たちはAdvent Calendarという12月1日からクリスマスまでの24日分のポケットがついた大きなカレンダーを、毎朝ひとつづつ開けて、指折り数えて待ちます。Advent Calendarの中にはたいていチョコレートが入っていて、クリスマスに近づくほど大きなチョコレートになります。クリスマスイブの夜は、教会でのミサに行きます。ファーザー・クリスマス(イギリスではサンタクロースをファーザー・クリスマスと呼ぶのが普通)が、プレゼントを届けてくれる。イヴの夜の子供達は、ファーザークリスマスのために牛乳やミンスパイを用意して、枕元にはプレゼントを入れる靴下を準備してワクワクしながらベットに向かいます。

クリスマスの朝、目を覚ますと枕元の靴下の中にはファーザー・クリスマスからのプレゼントが届いています。まず枕元の靴下を開けて、ツリーに向かいます。そうすると、写真にあるように、ツリーの下にも、沢山のプレゼントがファーザークリスマスから届いているので、自分の名前のタグの付いたプレゼントを一つずつ開けていきます。

プレゼントを開け終わると、お母さんは、メインのクリスマス・ディナーの最後の準備に大忙しになります。たいてい、クリスマス・ディナーはお昼に食べますが、メインの食事ということで「クリスマス・ディナー」と呼びます。代表的なメニューは、七面鳥の丸焼き、芽キャベツ、パーシパッツ、人参、ローストポテトまたは、マッシュドポテト、スタッフィング・ボール、クランベリーソース、ブレッド・ソース、、グレイビー・ソースです。七面鳥を切り分けるのは、お父さんの役目です。

デザートはクリスマス・プディングという濃厚なケーキのが一般的かなぁ。このプディングを作る過程で、プディングの中にき銀貨を入れるという習慣があり、プディングに銀貨が入っていた人は、翌年の健康と幸せが約束されるということですが、私は一度も当たったことがない。

クリスマス・ディナーで忘れてはならないものの一つが、クリスマス・クラッカー。円形の筒がキャンディのようにカラフルに包装されているクラッカーです。その両側を2人して左右に引っ張ると「パン!」という音がして、中から小さな包みが飛び出でてくるというものです。包みの中身には王様の冠の紙製の帽子、そして小さなおもちゃと、ジョークやクイズが印刷してある小さな紙が入っています。この紙製の帽子が、写真を見てもらえば分かる通り、とても情けないんだけど、これをかぶって、ジョークのクイズを読み上げては、ジョークの答えを当てっこして、笑わないと、クリスマス・ディナーは始まらないんですよ。

今年の私のジョークは「Where does a wall meet another wall?」でした。どこだか考えて下さいね。答えは、日記の最後にあります。

ミンスパイクリスマス・デイナーの後は、女王陛下のスピーチをテレビで見る。女王陛下のスピーチを見た後は、ゲームをしたり、ご近所を訪ねたり、楽しい一時を過ごします。その時に無くてはならないのが、ミンツ・パイとモルド・ワイン。ミンス・パイはミンス(ひき肉)といっても、挽肉が入っているわけでなく、酒漬のドライフルーツが入ったさくっと小さなタルトです。エリザベス朝時代には、残り物の肉と干した果物で作られていたそうで、この名がついたといわれています。モルド・ワインは、赤ワインをスパイス、レモン、砂糖などと一緒に煮込んだ、温かいワイン。ドイツやオーストリアのクリスマス・マーケットでは、欠かせない飲み物です。私は、モルド・ワインを飲むと、昔、ウィーンでクリスマスを迎えたことが一度あり、その時、震える身体を暖めるためウィーンのクリスマスマーケットで飲んだ仲良しの友達と飲んだモルドワインの事を思い出してしまします。

こんな感じが伝統的なイギリスのクリスマスの過ごし方です。

A: at the corner.

written by 教師@イギリスの田舎

12月 22

クリスマス前は、何かと忙しい。余りに忙しすぎて、日記を書く時間すらない。気が付くと、いつも小走りか、走っている。やっぱり「師走」だからね。。。3日続けて、クリスマスランチがあり、この間、すっぽかされたので、教授に会わなくちゃいけなかったし、図書館が閉まるので資料を集めたりしなくちゃいけないから、余計忙しい。その上、知り合いはみんなクリスマス前に会わないといけないという雰囲気があるので、まるで時間刻みの過密スケジュール。

例えば、今日の私のスケジュールを紹介すると、今日は、まず、7時に起床。朝風呂に入り、朝食の後、まず、9時半にEの家に、クリスマスカードとプレゼントを渡しに行きました。Eは「若かったらプロポーズしているのに。」と言ってくれている、私のお祖父ちゃんのボーイフレンドの一人。以前、同じブロックに住んでいたんだけど、今はケアしてくれる施設に引っ越してしまったの。一緒のブロックに住んでいた居た時は、私が寂しくなると、突然押し掛けて、良くお茶をご馳走になったりした、すっごく品の良いイギリス人紳士で、大〜好きなお祖父ちゃんです。Eは、殆ど目が見えないので、私が書いたクリスマスカードを読んであげて、急いでいたので、10分ぐらいお喋りしただけで、おいとましました。なんとも慌ただしい。ご免なさい!

その足で、図書館で働いている○リーにクリスマスカードとプレゼントを渡しに、図書館に行った。ケリーは、まだ調子があまり良くないようで、心配だ〜。彼女、11月の中旬に、手術をしたんだけれど、やっぱり手術の後だからかなぁ?心配だ〜〜〜〜〜。彼女の回復をお祈りの項目に追加しておこう。(詳しくは、2002/12/13(金) の日記を読んで下さい。)

そして、急いで10時半に間に合うように教会へ。走る。走る。今日のサービスは、いつものサービスとは違い今日は、子供たちのNativity Playがあって、超〜可愛かった!!!!カメラを持って行くべきだった。残念。とにかく可愛いかったよ。

教会でのサービスの後、家に戻る途中で、大急ぎでHちゃんとMちゃんへのプレゼントを買い、フラットに戻る。フラットに戻るとすぐ、サンドウィッチを作り、昨日から煮込んであったスープで、気ぜわしくお昼。昼食の後、また、また、急いで、フラットを軽く掃除して、プレゼントの包装。日本と違って、こちらでは、自分で包むのが礼儀なんだけど、私は包むのが下手。。。。だって日本はデパートのお姉さんが綺麗に包んでくれるのにね。

プレゼント包装との格闘が終わった、1時ちょっと過ぎに○ニスがフラットにお茶にやって来た。○ニスは向かいのフラットの大家さんで、私の「お祖父ちゃんボーイフレンド」の一人である。前にも日記で触れたが、何処の国でも、60歳以上のお祖父ちゃんからの人気度は、非常に高いのである。

○ニスは、私の「理想の旦那様像」でもある。何故、○ニスが理想の旦那様像かというと、とにかく奥様を愛していらっしゃって、お二人がとても幸せだということと、出会いがまるで映画のようにロマンティックで、結婚後、何十年たった今も、そのロマンティックな雰囲気が変わっていないんです。私の憧れ「チャーミーグリーンのカップル」を地でいっている!!!その出会いについては、長くなるのでまたの機会に書きます。これが、本当にロマンティックなのである。○ニスとは、すっごく気が合うので、良くここにいらっしゃると家に寄ってくだって、いつも楽しいお茶をする。2時半くらいまで、いつものように、色々お喋りに花が咲いた。○ニスは、物知りなので、色んな事を教えてくれるので、いつも為になるし、楽しい。

○ニスが帰って、汚れた食器を洗って、少し落ち着いたら、Mちゃんと、Jと9ヶ月になったHちゃんがやって来た。Hちゃんは、他人の私が見ても、食べてしまいたいくらい「超可愛い」。まさに地上の天使である。それに、やっぱり、ハーフの子供は可愛い。Mちゃんは本当に「幸せい〜っぱい」という感じで、端で見ているこちらまで幸せになってしまう。幸せのおすそ分けを頂いた様です。MちゃんとJさんも「チャーミーグリーンのカップル」になること間違いない、素敵で、幸せ一杯のカップルです。

Hちゃんは、ご機嫌で、Hちゃんの何倍もある私の巨大ティディベアの「ジェーン(ジェーンがくれたのでジェーンという名前になった)」が特にお気に入りのようで、大きな声を出して、よだれを垂らして遊んでいました。それから、驚いたのが、あんなに食が細かったHちゃんなのに、同じHちゃんと思えないくらい一杯食べて驚いてしまった。私のフラットにいる間中ずっと食べていたよ。凄い!沢山食べて大きくなってね。

幸せ一杯のBlessed家族が帰った後、隣町の教会でのキャロルサービスに参加するため、急いで○ニカの家へ。○ニカと、○ョージーナと○ニカのお姉さん○ロシーさん(82歳)の4人で教会へ。ホーリートリニティ教会と比べるとすっごく小さな教会なんだけど、フレンドリーですっごく温かい雰囲気で溢れる教会で大好き。みんなが私を覚えてくれて、話しかけてくれる。これは、ホーリートリニティではあり得ない歓迎ぶりで、まるでスターの様な持てなしである。みんなが次から次へと私の所にやって来て話しかけてくれる。

心温まるキャロルサービスで、久しぶりに思いっきり歌った後、○ニカのお家でお食事して、11時半までお喋り。家に戻って来たのは12時ちょっと過ぎ。

こんな調子の毎日が、先週の木曜日から続いていて、27日ぐらいまで続く。あ〜〜〜〜。恐いのが、これからが本番で、今日よりももっと盛り沢山な毎日が待っている。疲れるけど、楽しいクリスマスシーズンです。

written by 教師@イギリスの田舎

12月 18

今日は、知り合いと歩いていたら、Richard Corderyさんが横を通り過ぎた。
Richard Corderyさんを知っている知り合いが、彼を引き留め、私を紹介してくれた。Richard Corderyさんは、The Merry Wives of Windsorは、Falstaff、Coriolanusでは、お茶目なMeneniusを演じている。

最初、The Merry Wives of Windsorについて、軽く「すごっく楽しいプロダクションで楽しんだ」旨を伝え、Coriolanusについては、あんまりはっきり気に入らなかったと言ったら、「失礼かなぁ?」と思ったので、遠慮してやんわり感想を述べた。私は、恥ずかしいので、これで、サヨナラするつもりだった。ところが、私が日本人なので、Richard Corderyさんに反対に色々、質問されてしまった。それで、質問に答えているうちに、何となく話が弾んで、結局、嘘は言いたくないので、私が思ったことを言ってしまった。(汗

そしたら、なんと、Richard Corderyさん私に賛成してくれて、話が思わぬ方向へ。。。。結局、黒澤明の「Throne of Blood蜘蛛の巣城」とシェイクスピア劇の様々な脚色についての話で盛り上がってしまった。あははっ。。。

俳優さんはアカデミックとかとは、全く違う劇に対する意見があるから、面白い。

written by 教師@イギリスの田舎

12月 17

今日は、Coriolanusを見に行って来た。Greg Hicksの演技は、良かったが、何かしっくりこないプロダクションだった。バラバラって感じ。それは、たぶん、私が日本人だからだろう。

設定が日本なのである。衣装も「着物もどき」に「刀もどき」。。あくまでもどきであり、私はこの「もどき」が気に入らない。やるならちゃんとして欲しい。 Virgiliaなんて、着物の着方がだらしなくて、着崩れている上に、胸がはだけているから、まるで遊郭の女みたい。「お〜い、なんちゅう演出だ!」って感じ。あれじゃ、強く絶大な影響力を持つVolumniaと対照的な「おとなしい貞淑な妻」という役と全く不一致だ。それとも、新たな解釈か?????それにしても、「何故?」「ローマと日本どう関係するの?」とまず思ってしまった。

Assistant Director のTiffany Watt-Smith によれば、Coriolanus の時代のローマは平和な帝国ローマではなく、戦争が日常であり、貧しく、飢饉があり、市民が飢えている。そして、武力が中心の世の中で「名誉」「discipline」「武術」が価値観の基準であり、次に何が起こるか分からない「state of crisis」の時代である。そして、それは、正に日本の戦国時代の「侍」の世界と一致するからであるという理屈だが、私は、そのコンセプトは理解したが、プロダクションとしては、納得しなかった。どうしてかというと、もし、戦国時代の日本とCoriolanusの時代が一致するなら、徹底して、その世界を舞台の上に描ききって欲しい。例えば、黒澤明がマクベスを「蜘蛛の城」で、リア王を「乱」で描いたような世界を舞台に繰り広げて欲しい。ところが、このプロダクションでは、設定やデザインや演出が曖昧で、徹底していない。だから、作品に説得力がない。

演劇は虚構の空間だ。虚構の世界を作り出すには、一貫したコンセプトが必要だ。それは、いかに現実的な世界を、舞台装置や小道具を使って作るかではない。裸舞台だって、説得力のある虚構の「世界」を作り出すことは可能だ。私が言いたいのは、一貫したコンセプトのもの、いかに説得力のある「虚構の世界」を舞台上に繰り広げられるかが、良い演出家の腕だと思う。もし、それが出来ていなければ、いかに現実的な立派な舞台も、一瞬にして「嘘もの」になってしまう。反対に、コンセプトがしっかりしたプロダクションなら、何もない裸舞台が、観客にとって「ローマ」にも「日本」にもなり得るのである。

そして、観客は、役者と物質的な「空間」と「時間」を実際に「共有する」。つまり劇場という「虚構の世界」で起こっていることを、観客として目の前で実際に「体験する」のだ。そして、演劇は「体験」であるが故、非常にパワフルな体験になり得る。また、演劇は「儚い」虚構の世界である。言い換えれば、演劇は、実際の生活同様、全く同じ瞬間は、記憶に残る以外は、もう二度と取り返すことが出来ない。だから演劇は、流動的で「儚い」ものである。そして、私達人間が全てが「儚い」存在であると同様、その儚さゆえの「美」と何とも言えない「悲しさ」がそこに存在する。その一瞬しか無いから取り返しはつかない、緊張感もある。あまりにも有名な台詞だが、シェイクスピアが、

All the world’s a stage,
And all the men and women merely players

written by 教師@イギリスの田舎


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